「更年期のヒステリー玉」―この言葉を聞いて、具体的に何を指すのか詳しく知っている方は少ないかもしれません。更年期の女性が経験する可能性があるこの症状について、その原因や現れる症状、そして対策について詳しく解説します。
ヒステリー玉とは、咽喉頭異常感症の別名です。喉から首にかけて異物感、違和感、引っかかり感を感じるものの、病院検査で具体的な病気が見つからない状態です。
喉から首にかけての異物感を感じた際に、喉や胃に何らかの症状が出ている場合は、耳鼻咽喉科や内科の検査にて病気と診察されます。
しかし、ヒステリー玉の場合は「からだ」に症状が出ず、自律神経やホルモンバランスの乱れなど「こころ」の乱れによるため、からだの異常が見つかりません。
自律神経やホルモンバランスの乱れは、エストロゲンが減少する更年期に起こりやすいため、ヒステリー玉も更年期に発生することが多い症状です。
ヒステリー玉の症状は人によって異なりますが、以下のような症状が挙げられます。
ヒステリー玉はの主な原因は、ストレスが原因で気の巡りが滞ること=気滞が原因であると考えられます。
東洋医学は、気(生命エネルギー:活力)・血(血液そのもの:栄養や酸素を各臓器に運ぶ)・水(血液以外の水分:全身を潤す潤滑油)の3本柱が体を支えていると考え、どれかが不足すると不調を感じてしまいます。
気滞の人は、他に以下の症状が出ます。
気滞の原因は、過多なストレスや不規則な生活習慣・食事です。生活習慣・食事習慣の改善をしつつ、ストレスの発散・リラックスをこころがけることが重要です。
ヒステリー玉の改善には以下が有効です。
更年期のヒステリー玉は、様々な原因から引き起こされる心身症です。
自分の体調や感情の変化をきちんと理解し、適切な対策を取ることが大切です。
その一方で、症状が重い場合や自己対策で改善しない場合は、医療機関を訪れることも必要です。
健康な更年期を過ごすために、自身の身体と心の健康を大切にしましょう。