更年期という言葉を聞くと、身体の症状や気分の浮き沈みが思い浮かびますが、脳の認知機能にも影響が出ることをご存知でしょうか?
今回は、更年期の女性が抱える認知症のリスクとその予兆、そしてどのように対策を立てるべきかを詳しく説明します。
更年期は、閉経前後5年ずつの期間を指し、一般的には45歳~55歳前後のことが多いです。
更年期は体内のエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が減少し、それにより体や心に様々な不調が出現します。
この不調を「更年期症状」と呼び、更年期症状を抱える人の中で特に重い症状が現れる場合を更年期障害と言います。
更年期は全女性に訪れ、全女性の約6割に何かしらの更年期症状が発生します。
突然のほてりや頭痛、倦怠感、不眠といった身体的な症状に加え、落ち込みや不安、そして「いらいら」といった精神的な症状もあるため、更年期症状の具体的な症状は人により様々です。
認知症の初期症状として以下のような事項が挙げられます。
普段はすぐに思い出せるはずのレシピを忘れてしまったり、同じ話を何度も繰り返したりすることが増えた、といったことに心当たりがある方は、もしかすると認知症の初期症状である可能性があります。
認知症の予防には、健康的な食生活と適度な運動が有効です。
特にオメガ3脂肪酸が豊富なサバや、ビタミンEが含まれるアーモンドなどを定期的に摂取すると良いでしょう。
また、適度な運動は脳の血流を向上させ、認知機能を保つ効果があります。
例えば、1日30分のウォーキングやヨガを日常生活に取り入れることはおすすめなので是非試してみてください。
ストレスを溜めないことや良好な睡眠をとることも認知症予防には欠かせません。
定期的に自分に合ったリラクゼーション法を取り入れ、例えば、1日10分の瞑想や深呼吸を行うと良いでしょう。
<リラクゼーションの方法>
夜更かしを避け、一日の終わりにはリラックスした環境で十分な休息が取れる環境をつくることを心掛けましょう。
また社会的に交流することは脳を活性化し、認知機能を保つのに効果的です。
友人との会話や趣味のクラブ活動など、自分の好きなことを仲間と共有することで新しい経験を得ることができ、これが脳に刺激を与え健康維持に繋がります。
漢方薬は自然由来の力を活用したもので、認知症の初期症状に対して効果が期待できます。
例えば、黄連解毒湯は脳の神経細胞を保護し、記憶力低下に効果があります。
また、「鎮肝瀉風湯」は神経を安定させ、イライラや怒りに効果があります。
ただし、漢方薬は個々人の体質により合うもの、合わないものがあることから専門の医師の指導のもとにお薬を選択することを推奨します。
以上のような症状に強い心当たりがある更年期の女性は定期的な医療チェックアップとして医師に相談することが必要です。
特に、忘れ物が多くなった、計算が難しくなったなどの大きな変化があれば、すぐに医師に相談することをお勧めします。
早期発見・早期対策が認知症を遅らせるための最良の手段です。