疲れがたまると気が乱れる？　更年期の気虚の原因と対策

更年期の悩みは女性にとって避けては通れない道です。

ほてりや不眠などの体調不良から、心のバランスの乱れまで、さまざまな症状が発生する可能性があります。

この記事では、漢方医学の「気血水」の中で、気の乱れについて、具体的な事例を交えながら、漢方での改善方法についてわかりやすく解説します。

更年期の基本とその症状

更年期は、閉経前後5年ずつの期間を指し、一般的には45歳~55歳前後のことが多いです。

更年期は体内のエストロゲン（女性ホルモン）の分泌が減少し、それにより体や心に様々な不調が出現します。

この不調を「更年期症状」と呼び、更年期症状を抱える人の中で特に重い症状が現れる場合を更年期障害と言います。

更年期は全女性に訪れ、全女性の約6割に何かしらの更年期症状が発生します。

突然のほてりや頭痛、倦怠感、不眠といった身体的な症状に加え、落ち込みや不安、そして「いらいら」といった精神的な症状もあるため、更年期症状の具体的な症状はは人により様々です。

気血水とは

東洋医学では、体を構成する基本的な要素を「気血水」の3つと考えます。

「気血水」どれかが不足、もしくは停滞することでバランスが崩れると、体に不調が起きます。

漢方は、個々の体質に合わせた漢方薬を用いることで体調を整えます。

「気（き）」とは

生命エネルギーのことで、気力、元気のもとです。活動を支える活力となります。

「血（けつ）」とは

血液そのもののことです。酸素や栄養分を各臓器に運びます。

「水（すい）」とは

血液以外の体の水分のことです。全身を潤し、潤滑油の働きを果たします。

気虚とは？

気虚とは、体のエネルギーが不足している状態を指します。

以下のような症状の方は気が不足しているかもしれません。

当てはまる人は要注意！

• 最近元気がない
• 疲労感が抜けない
• 食欲がない
• 顔色が悪い
• 忘れっぽい

気虚は、過労や睡眠不足、食生活の乱れなどが原因です。

気は、体力・免疫力に深く密接しているため、風邪を引きやすくなります。

対策として、バランスの良い食事、適切な睡眠、定期的な運動により、気虚の症状改善が期待されます。

体に優しい生活習慣を整えることで、気虚の症状も改善されます。

漢方薬による対策

気虚の状態に対しては、漢方薬の服用も有効な対処法になります。

気虚の改善には、補気湯や人参湯などの漢方薬が用いられエネルギー不足を補うことが期待されます。

これらの漢方薬により、エネルギーを補い、疲労感を取り除くことがあります。

まとめ

更年期の女性の悩みを漢方の気血水理論で改善することが可能です。

症状や体質に合った漢方薬の選び方、そして毎日のケアにより、心と体の健康を取り戻す道が開かれます。

この情報が更年期を迎える全ての女性の健康と幸福に寄与できれば幸いです。