更年期の女性が頻繁に感じる「ホットフラッシュ」。
その熱を帯びた感覚が突然訪れると、日常生活に影響が出ることも。
この記事で、ホットフラッシュの原因や関連する血管の症状について、詳しく解説します。
更年期は、閉経前後5年ずつの期間を指し、一般的には45歳~55歳前後のことが多いです。
更年期は体内のエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が減少し、それにより体や心に様々な不調が出現します。
この不調を「更年期症状」と呼び、更年期症状を抱える人の中で特に重い症状が現れる場合を更年期障害と言います。
更年期は全女性に訪れ、全女性の約6割に何かしらの更年期症状が発生します。
突然のほてりや頭痛、倦怠感、不眠といった身体的な症状に加え、落ち込みや不安、そして「いらいら」といった精神的な症状もあるため、更年期症状の具体的な症状は人により様々です。
ホットフラッシュは、体の一部または全体が短時間で熱くなり、顔が赤くなったり、大量に汗が出たりする症状を指します。
一般的には、数分から30分程度続き、その後は自然と治まることがほとんどです。
この症状は閉経前後5年間に起きることが多い、更年期障害の代表的症状で、一部の女性では日常生活を大きく妨げるほどの不快感を伴うことがあります。
<こんな人はホットフラッシュかも?>
更年期とは、女性が生殖機能の終了を迎える時期を指します。
この時、体内で女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少します。
エストロゲンは、体温を調節を司る脳の視床下部の働きを安定させる役割を持つと言われており、その減少により体温調節機能が乱れ、ホットフラッシュが起こると考えられています。
またホットフラッシュのもう一つの主な原因は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少による、自律神経の乱れです。
更年期には卵巣の機能が衰え、それもまたエストロゲンの減少に影響します。
このエストロゲンは体温を調節する中枢神経に影響を及ぼし、その減少により体温調節機能が乱れると考えられています。
この結果、突然の体温上昇や発汗といった症状が現れます。
また、東洋医学では、更年期の「血」の不足、「気」のバランスの乱れが原因となります。
エストロゲンの減少は、血管の拡張を促す効果があります。
更年期には、このホルモンの減少により血管が拡張しやすくなり、上記の症状が現れることが多いのです。
この時、体は過度に反応してしまい、冷えやほてりといった症状が現れるのです。
更年期の症状緩和には漢方薬が効果的とされています。
特に、桂枝茯苓丸は体の冷えやむくみに、当帰四逆加生姜煎剤はほてりや冷えに効果が期待されます。
しかし、自己判断での服用は避け、専門家の診断を受けた上での使用をおすすめします。
日常でのストレスや疲労、過度な飲酒やカフェイン摂取はホットフラッシュを引き起こすトリガーとなることが多いです。
リラックスする時間を持つ、適度な運動や食事の見直し、冷房や扇風機の使用など、日常の工夫で症状の軽減が期待できます。
更年期障害は女性のほとんどが経験する自然な現象で、ホットフラッシュはその一つの症状です。
辛いと感じるかもしれませんが、適切な対策を取ることで、更年期の生活を快適に過ごすことは十分可能です。
日々の生活習慣の見直しや、適切な漢方薬の利用など、自分に合った対策を見つけて、より良い更年期生活を送りましょう。